【9】ミーハーで行こう 2004.4.22
小島:えー、主宰が演劇の公演を行っていたのでめちゃめちゃ久々ですね。
どうもお疲れ様でした。
柴田:これはどうも。ようやく解放されてきました。
小島:お芝居していかがでしたか。
柴田:普段の生活ではないくらい、いろんな人と会いました。
いろんな人に世話になったりしました。
今までの性格を改めようと思った。これからは義理人情に生きるよ。
ほら、あたし、人見知りするやん?
小島:そうか?割合初対面の人ともべらべら喋るやん。
柴田:それは人見知り感情の裏返しよ。
初対面の人と話すとっかかりって難しくない?
なんとか共通項を見出したいと思っていろいろ質問しあうわけよ。
小島:ふんふん、なるほど?
柴田:「何が好きですか?何に興味がありますか?」みたいなことが聞かれるのよ。
だから「自分は何が好きなんやろうなぁ」という事を
ぱっと聞かれていえるようにしたほうがいいなと思うん。
小島:いろんなジャンルにおいてね。
音楽好きは「どんな音楽が好き?」、芝居好きは「どこの劇団が好き?」とかいう会話になるんやろ?
柴田:そうやねん。私なんか芝居してるから「どんな芝居好き?」って聞かれたりするけど、
実は芝居全然観てなくて答えられへんねんな〜。
小島:あかんやん。
柴田:でも好きな映画とかは色々あるわけよ。
そういう好きなものを、こう、名刺にずら〜っと書いといたら初対面でも話が弾むんちゃうかなと思う。
小島:それはいいかもね。で、「ほー、君は映画ではゴダール好きか」とか言うわけね。
柴田:どこで人の琴線に触れるか分からんから、ありとあらゆる趣味嗜好を書いとくねん。
「好きなバンドはエレカシ、好きな映画監督は小津安二郎、好きな漫画家は岡崎京子、
好きなドーナツはオールドファッション、好きな納豆はおかめ納豆・・・」
小島:そこまで書くんか。
柴田:そうや。相手が納豆好きなら「あ〜、おかめ納豆いいね〜、僕はしそ味がすきだよ〜。」と話が弾む。
それがきっかけで、出会ったその日に恋に落ちるなんてことも・・・
小島:そんな細かいことまで名刺に書いてたら名刺が巻物くらい長なるわ。
柴田:そう。そういう人は友達増えて社交的になるやろな。。
小島:ふーん・・・
柴田:いや、好きなものが多いってのは実にポジティブよ。重要よ。
好きなものが多い人は物事の良いところを見つめる才能があるのよ。
ミーハーな人は素直でキラキラしてる。
小島:そうね、ミーハーっ子はパワフルやしなぁ。
女の人のミーハー心は凄いよね。
中学のときの後輩はタカラヅカ好きで上海まで追っかけてたもん。
柴田:世の中もはや音楽にしても映画にしても小説でも作品が溢れてるやん。
音楽なんか新しいメロディーは考えつくされた感があって、
過去のいいメロディーを選んでサンプリングすることで新しい音楽が生まれてるみたいやんか。
いいものを選ぶ才能みたいなものが問われたりしてるんちゃう?
小島:あー、ほー、ほー。なるほろ。
柴田:岡崎京子の漫画も彼女の好きなものの引用に満ちていて、
彼女のミーハーさが伝わってくるところが好きよ。
だからミーハー心はあくなき探究心を持てて、しかもパワフル。純粋。素晴らしい。
小島:うん、いろいろ興味を持っていきたいねぇ。
柴田:そう。初対面の人に「好きな古典落語は?」って聞かれて
「自分はなんの古典落語が好きなんやろう・・・」って戸惑わんでいいように、
今から好みの古典落語を探してみたいと思ってます。
小島:なんで古典落語?
柴田:文学的でしょ。
小島:はぁ・・・あくなき探究心に圧倒されました・・・頑張って下さい。
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