【12】お金の匂い 2004.6.12
小島:えー、ここはマクドナルド烏丸丸太町店です。
柴田:先日友人とここで待ち合わせをしたんですけどね、なんかいいですね。
2階の喫煙室が赤で統一されてまして、3階の禁煙室が青なんですよ。
ちょっとバー風味の内装でね。
このファーストフードという店で、こう、低予算なんだろうけど考え抜かれたお洒落感を出そうというね、
そういう努力が垣間見られるような店内ですね。
小島:そうですね。椅子の形とかも可愛らしくて。
柴田:こないだ来た時は音楽かかってなかったんだけどなぁ。
今日はかかってますね。
音楽かけてないところがいいなぁと思ってたんですけどね。
読書するのとかにね。
あと、これ、烏丸丸太町の交差点が上から見渡せてね、飽きないんですよね。
人間、水辺と車の流れを見ていれば何時間も過ごせるということがありますよね。
終始動き続けるものをながめているのは。楽しいです。
小島:はあ。なるほど。
柴田:先日会っていたのは中学校のときの同級生でね。
こないだの芝居を見に来てくれたんですよ。「シガレットチョコレート」。
それで向こうから連絡をくれてね。「ひさびさに会おうじゃないか。」と言う話になりましてね。
実に10年ぶりくらいでしたよ、会ったの。
小島:ほほう、いい出会いじゃないですか。
柴田:外見は全く変わってなかったですけど、立派になってられました。
その人はねぇ、なんかこう才能ある感じでね。
小島:どんな才能?
柴田:なんかこう、動物的なね。お金のにおいを嗅ぎ取るのが上手いんですよ。
小島:お金の匂い?
柴田:そう、なんか好きになる人はみんなお金持ってる人なの。
小島:金属探知機かよ。
柴田:それじゃ硬貨ばっかり溜め込んでる人やんか。小金持ちやんか。
もっとお金持ってる感じの人!
中学生くらいのときとかな、好きな異性の先生とかいるやんか。
「数学の○○先生、かっこいいわぁ」とか。
その子は当時から、他のひとが絶対名前をあげない先生が好きやってん。
英語の先生でな。東北弁でなまってんねん。
「えー、なんであの先生がすきなん?」って感じの人。
でもあとで知ったんやけどその先生の実家はタクシー会社経営のお金持ちやったっていう。
そういう人ばっかり好きやねん。その子。
小島:それは才能あるわぁ。人を見抜く才能?
柴田:その人の裏ッ側にあるお金を見抜く才能ね。
それはもう、すごいで。百発百中くらい。
小島:女の第六感って奴やろか。
柴田:なんか、動物的に察知するんかねぇ。
自己防衛本能ちゃうん?
お金ある人に寄り添って行けば自分はいける!っていう。
小島:ほしい!その能力。
柴田:あんたなんかあかんで。もっと母性本能の方を優先してしまって。
お金ない人の方を「守ってあげたい・・・」とか思って寄り添っちゃうやろ?
小島:・・・そんな気がする・・・破滅型かも。
柴田:いろんな女性がいるので上手く世の中回ってるんよ。
待ち歩いてて、不思議じゃない?みんな男女対になってるって。
小島:生まれながらにないものを求めるから男女が対になるのよ。
柴田:なんだかんだで実に動物的に対になってるのよ。
小島:でも、わたしもお金ないねんけどなぁ。彼氏も持ってないけど。
柴田:嗅覚がたりんかったんやで。あんた。
小島:あああ。しまったなぁ。
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