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【6】 2003.11.1 【祇園の姉妹】監督:溝口健二
柴田:再びミゾケンの映画を持ってまいりました。これは京都の祇園が舞台ですね。
岡崎:お!いいですね。でも私なんかは京都に住んでいながら祇園をちっとも知りません。
柴田:やはり祇園を知っているというには、それなりにお金を持って遊んでみないとね。
岡崎:近くて遠い街ですね、祇園は。四条大橋まではプラプラ遊べるけどそれより東はちょっとね。
老舗っぽくて若造には手が出せない感じですね。
柴田:時間帯によっても雰囲気違うしね。夜はちがうね。あんま知らんけど。
この映画は成瀬巳喜男の『浮雲』とともに、 小津安二郎監督が「俺には撮れないシャシン(映画)だ」と言ったという名作とされています。 小津監督は完璧な監督で、私にとって『尊敬』とか、敬意を感じる人物ですが、 溝口監督は何となくもっと人間くさくて、『共感』とかいう感じで興味深いので この作品にも期待大ですよ。わくわく。
【祇園の姉妹】 監督:溝口健二 出演:山田五十鈴・梅村蓉子 他 1936年
祇園の芸妓の姉妹の話。姉の梅吉(梅村蓉子)は義理がたく 没落した旧知の旦那を自分の家に居候させて面倒を見るが、 妹のおもちゃ(山田五十鈴)はそれが面白くなく、旦那を騙して追い出して 姉には新しい金持ちの旦那をあてがう。 しかし事態を知った姉は昔の旦那を追いかけて出ていき、 妹は以前貢がせて捨てた男に逆恨みされて大怪我を負わされる。 |
映画監督溝口健二
四方田 犬彦 |
岡崎:・・・・・・・たくましい!!!!女の中の女やね、山田五十鈴、カッコいい!!!!!
柴田:山田五十鈴の流暢な京都弁と、さらりと男を惑わすしたたかさがいいですね。 溝口監督は台詞が馴染むまで役者に何度もテストを行わせたそうですが、 もう馴染みまくりでその台詞回しの美しさに惚れ惚れです。 うちらの京都弁なんてちっとも京都弁じゃないね。あんなふうにお国の言葉を喋りたい! うーん。京女の美しさと怖さを見たって感じです。
たくましいというか、女を慰みものと考える男と戦うけなげな姿といった感じやろ。
岡崎:うん。まだ初々しくて可愛らしいもんね。「おもちゃ」って役名も可愛らしいっす。
柴田:旦那を騙すときの会話とか、もう感心しちゃうね。 まだ残っている少女っぽさの初々しさがまた旦那衆にとっては残酷やねんね。 相手に甘えたりすねたり突き放したり寄り添ったり。
いやあ、勉強になるなぁ。
岡崎:え!そんな男を騙す態度を勉強してどうするの!?実践するの?
柴田:いやぁ、京女に生まれたからにはそういうことしてみたいな、と。
岡崎:柴田さんにはオモチャのような可愛らしさがもう無いやん・・・
柴田:うるさいなぁ!!・・・!これ、男を騙して金品を貢がせて、結局男に報復されて大怪我をする妹は まあ痛い目にあってもしゃぁないやろうという感じがしますけれども、 落ちぶれた旦那に義理を感じて妹をほっぽってまで世話をしたお姉さんも 結局旦那に捨てられて痛い目に合わされるって言うのが
なんとも人生の奥深さを考えさせられるなぁ。どうすりゃいいのさって感じで。
岡崎:そうやねぇ。男、だらしないぞ!!!女はつらいっす。
柴田:だからラスト、怪我してベッドの中で悲痛に叫ぶ山田五十鈴が印象的でした。
そういう女を描くミゾケンはいいね。4.5畳映画館で上映するにはいいね。
岡崎:だからいいっす。山田五十鈴、かっこよかった!!!
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