【15】 2004.1.3 【生活の設計】 監督:エルンスト・ルビッチ
柴田:「世紀の顔」とまで言われた美貌の持ち主の大女優グレタ・ガルボは大の映画好きで、 ルビッチとシュトロハイムの作品は1本も見逃さなかった。
また、ゲーリー・クーパーのファンでクーパーの出る映画は必ず見に行ったそうな。
岡崎:ふむふむ。ガルボ事情に詳しいですね。
柴田:ふふふ。私、ガルボの本買いましたの。これ!
「シネアルバムKグレタ・ガルボ マレーネ・ディードリッヒ 世紀の伝説 きらめく不滅の妖星」!!!
岡崎:おおお、ガルボとディードリッヒの写真が!!!かっこいい〜。
柴田:本日の映画はルビッチ監督作品で、かつゲーリークーパー出演の映画です。
ガルボが映画館にて楽しんだに違いない映画です。
岡崎:ほほう。そのように思いを馳せて見るなんてロマンチックですな。
柴田:・・・まあ、映画はガルボとは全く関係ありませんがね。
『生活の設計』 監督:エルンスト・ルビッチ 出演:ミリアム・ホプキンス、ゲーリー・クーパー、フレドリック・マーチ 1933年
11年来親友の劇作家のトム(フレドリック・マーチ)と画家ジョージ(クーパー)は、 列車に乗り合わせた広告デザイナーのジルダに恋をする。 二人を好きになったジルダは、セックスはしないという紳士協定を結んで トムとジョージと3人で暮らし始める。芸術家の母のようにトムとジョージを支えるジルダ。 しかしトムが劇作家として認められてロンドンへ行って3人のバランスが崩れたとき、 協定を破ってジョージと結ばれる。 ジョージが画家として出張に行っている間に戻ってきたトムと結ばれる。 ジルダは二人に手紙を残して去り、広告会社の上司と結婚する。しかし愛のない生活に苦しむ。 そこにトムとジョージが彼女を救う。再び紳士協定を結ぶ3人であった。 |
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岡崎:えー、この映画を見て思いましたのは・・・・・・男の友情は可愛らしいな。
柴田:お互いジルダに見栄張ったりする所とか、可愛いな。 ゲーリークーパーは何か、私が見る映画ではどうもおとぼけな役どころばっかりだな。 『モロッコ』もそうでしょ、『昼下がりの情事』でもそうでしょ。でもこの映画が一番おとぼけかな。
背の高いクーパーがキョロキョロ目を動かすのが可愛らしい。
岡崎:ジルダは二股かけてるけど嫌な感じじゃなくってよかった。
柴田:うん。男特有の、同時に複数の異性を愛する感情が女の私に芽生えた、とか何とかいってさ。
その気持ち、分かる?
岡崎:分かる分かる!!!
柴田:おおお、問題発言。トムとジョージへの愛の違いを表現するのもうまかったね。 ジョージは麦藁帽みたいでトムはお洒落帽みたいとか。 愛の感触が全身から指先へ伝わる感じと言うのと、指先から全身に伝わる感じ、
でも両方耳鳴りはするの、とか。
岡崎:うんうんうん。1人ずつ恋の感覚は違うのよね〜。大福とケーキ、どっちも好き!!!って感じ。
柴田:ただ、普通なら、1人の男の面倒で手一杯なはずなんですよ。
岡崎:ジルダは凄いよね。トムは叱咤して才能を伸ばす、ジョージは褒めて才能を伸ばす。
柴田:両方を芸術家として育てちゃった。
岡崎:ちょっと先にトムの方が大成するじゃない?で、トムが5週間ロンドンに出張しちゃって、
その間にジョージとジルダが結ばれる。まだ売れてないジョージが言うのよ、「芸術なんてクソ食らえ」
柴田:トムは社会的地位を得て、ジョージが愛を手に入れる。
岡崎:ちょっとドキッとした。どっちが幸せかしらって。
柴田:結局最後までトムとジョージはジルダが好きで、ジルダは二人を好きだった。
選べないのもまた本音やね。
岡崎:映画はそこで終わってるけど、いつかはまた破られるよねぇ?紳士協定。
三角関係は皆が了解してたって続くもんじゃないでしょう。人間、独占欲って厄介なものがあるからね。
柴田:・・・ま、つづきは語らなくていいじゃない。
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