【11】 2003.11.22 【欲望という名の電車】 監督:エリア・カザン
柴田:本日は「濃い内容で勝負だ!!!」ということで、テネシー・ウィリアムズの舞台劇の映画化
『欲望という名の電車』です。主演のヴィヴィアン・リーといいますと?
岡崎:はい!『風と共に去りぬ』のスカーレット!猫目で超美人!!!
柴田:Yes,
she
is!じゃ、相手役マーロン・ブランドといえば?
岡崎:・・・『ゴッドファーザー』???
柴田:Yes.Yes.Yes.そう思ってこの映画を見るとビックリたまげたということになりますからね。
『欲望という名の電車』 監督:エリア・カザン 原作:テネシー・ウィリアムズ 出演:ヴィヴィアン・リー、マーロン・ブランド 1951年
南部の富豪女ブランチ(ヴィヴィアン)は落ちぶれて妹(キム・ハンター)の家に転がり込む。 粗末な服で着飾り、しかも上品ぶって自分は学校の教師をしていたなどと嘘をついていたブランチだが、 妹の亭主スタンリー(マーロン・ブランド)にこっぴどく素性を暴かれる。 スタンリーの友人のミッチがブランチを気に入るが、 ブランチの恥ずべき過去を聞いたミッチは逃げていく。 妹が出産のため入院した日、ブランチはスタンリーに犯されて発狂し、 精神病院に連れて行かれるのであった・・・ |
欲望という名の電車 |
柴田:・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
岡崎:・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
柴田:・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・苦しい・・・
岡崎:・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・怖い・・・・・・・
柴田:・・・・女のいばら道です。
岡崎:えええ!!!女ってこうなの?!!!生きていくのって大変・・・
柴田:ブランチはいつまでも裕福だった時代のまま上品な夢の世界にすがってるじゃない?
でもお金がないって現実的なことにさらされて、精神を病んでいる・・・
岡崎:うん、そうねぇ、女はいつも夢の世界で生きていたいわ〜
柴田:で、妹の亭主は物凄い男くさくって、現実の世界で生き抜いている、
生物的にたくましい感じの人じゃない?
岡崎:マーロン・ブランド、めちゃ若いわ。男っぽさがギラギラしてた。
柴田:そんなふたりが出会ったら衝突するで。明らかにブランチの方が生き物として弱いもんね。
生きていけへんで。
岡崎:夢を見て生きていけるにはお金がいるってことか。シビア〜・・・
柴田:ブランチが男を誘惑するとことかさ、過去の情事の話とかさ、 映画ではオブラートに包んでいたけど舞台ではもっと泥臭く生々しく描いていたんでしょうけど。
女の、いやらしく悲しい部分を抉り出していて・・・・・・・・・・苦しいわぁ。
岡崎:・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・怖い。これ、名作なんでしょ。
柴田:名作といってしまえば簡単ですが・・・なんと申しましょうか。 「女の虚栄心とか性欲とか老いの悲しさとか弱さとかたくましさとか、
女の心理が微妙に描かれて、もう傑作!!!」と簡単にいえない感じが・・・なんとも・・・
岡崎:我々にもブランチのようないやな部分があるからでしょうね。
痛いとこつかれてモヤモヤしてるんでしょうね。
柴田:そうねぇ・・・いややわぁ。
岡崎:スタンリーに犯されたのもショックなんでしょうね。しかも妹の亭主にやで!!!
あんなにブランチを嫌ってたのに。
柴田:精神病院に連れて行かれるとき、紳士的に接してもらって素直に応じるブランチが痛ましい。 やさしくして欲しいのよ、どんなときでも。女は。
岡崎:ヴィヴィアン、歳とってたね。
柴田:実際、この映画の撮影中にヴィヴィアンはヒステリーを生じていたらしいよ。 鬼気迫る演技はマジはいってたんやで。 ヴィヴィアン自身の人生も女のいばら道を行っていたのよ。
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